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【AGS法務部ニュース】ベトナム金融会最大の汚職事件

ホーチミン市人民裁判は、元銀行幹部のPhạm Công Danh氏を不正な資金工作を犯した罪で有罪判決を下し、30年の禁固刑に処した。

Danh氏はベトナム建設銀行(VNCB=Vietnam Construction Bank)の頭取、そしてThiên Thanhグループの取締役会会長を兼任するベトナム金融界の大物である。

今回、人民裁判が指摘した事件だけで優に約4億ドルにも及ぶ不正資金が明るみになっており、ベトナム金融業会最大のスキャンダルとして注目を集めている。

法廷には多数の銀行幹部を含む、35人もの被告人が登壇した。

タイルのセールスマンとして頭角を現したDanh氏は、家族経営の個人商店を建材や不動産、観光などを扱う企業にまで拡張し、そして2012年に借金に苦しむ小さな信託銀行を買収する事で金融業会に進出をした。

この銀行が後のベトナム建設銀行になる。

最高人民検察(the Supreme People’s Procuracy)によれば、Danh氏は同銀行、そして同グループにおける地位を悪用し、社員に法規則を超越した命令を下していたと言う。

2013年5月~6月と2014年2月~4月にかけて、被告は共犯者と共に違法な賃貸契約書を交わし、約2,700万ドルを他の金融機関へと送金した。

送金には個人の銀行口座が経由されており、その際に同グループ傘下の6つの企業が違法な利息を得ていたという。

また、2012年12月~2014年3月にかけて、Danh氏は共犯者と共に書類偽造を用いて融資規制の範疇を超えた違法融資を行っていた事も明らかになっている。

ベトナム国立銀行(SBV=The State Bank of Vietnam)はベトナム建設銀行幹部たちが逮捕された後に、同銀行をグループの傘下として受け入れており、新しい経営陣を任命する事で経営体制の改善に努めている。

同銀行の他にも、ベトナム国立銀行はOcean BankとGP Bankもグループの傘下としているが、面白い事にこれら3つの金融機関全てが経営難や汚職が原因でグループ傘下に加わっているという。

今回の事件も含み、ここ数年ベトナム金融業界は激動の時代を経験しているといえる。

今現在、そして今後行われるであろう金融業界の抜本的な改革が、良い結果をもたらしてくれる事に期待するばかりだ。

日付:2016年9月12日  (http://vietnamnews.vn/society/342595/court-hands-down-30-year-sentence-to-former-bank-executive.html#1pluAh6s1S8XVfhe.97)

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