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【ブログ】裏収入が当たり前?ベトナム人の収入事情

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みなさんこんにちは。

AGSホーチミン事務所の閑野です。

唐突ですが、皆さんはベトナムに対してどのようなイメージをお持ちでしょうか?

2014年の帝国データバンクによれば、「注目の生産拠点先」と「注目の販売先」で見事に1位と4位に選ばれておりました。

近年では日本人の旅行先としても非常に人気が高いベトナムですが(日本旅行業協会の調査では6位に選ばれており、新興国としては唯一の上位ランクイン)、それと同時に新興国としてのポテンシャルも日本人に強い印象を与えているようです。

確かに、近年ベトナム人の消費行動はめまぐるしいものがあります。

7万円以上のiphoneを所有し、20万円近いバイクに乗っておしゃれなお店でショッピングを楽しむ若者の姿を見ると、経済発展の著しさを改めて実感させられます。

しかし、ここで1つの疑問が生まれます。

いくら発展著しい新興国といっても、彼らの平均給与はまだまだ日本には遠く及びません。実際、大卒の初任給が300ドル前後、工場労働者であればさらに低くなります。

なぜ彼らは給料の倍以上するスマートフォンを購入する事ができるのでしょうか?


海外送金

日本では意外に知られていませんが、ベトナムは他国からの海外送金が多い国としてアメリカでは認知されています。(理由は後述。)

その送金総額は1兆円を超えており、ベトナムのGDPの約5%に相当しております。しかも、この金額は全ODAの受給額を上回っているというので驚きです。

この送金の担い手となっているのが海外に移住した越境の人々だといわれています。

これらの越境はベトナム戦争時にボートピープルとして国外へ移住をした人々がルーツとされています。

その数は世界100か国、約450万人いると推測されており、しかもその大半が先進国、特にアメリカに住んでおります(全越境の1/3がアメリカに住んでいるとの情報もあるほど)。

彼らが送金する資金は先進国では微々たる金額でも、新興国のベトナムでは立派な大金になります。

一部のベトナム人は仕事以外の収入をこの様に得ることで、一般基準以上の豊かな生活を送っているのです。


副業

海外送金の他に、私たち日本人には馴染みのない習慣が存在します。それはベトナム人の副業に対する意識です。

ベトナム人にはとって働くという事は個人のより良い生き方を追求する手段であり、それ以上でもそれ以下でもありません。

そのため、お金が必要であれば本職以外にも副業を積極的に行います。

ベトナムの情報誌「SKETCH」によれば、都市部のベトナム人の60%が副業を持っているといいます。しかも、これらの収入を合わせると、国が公表する平均収入の2倍はあるのではないかとも報じています。

では、実際に彼らはどのような副業を持っているのでしょうか?

友人のベトナム人に調査をしてみたところ、

家庭教師、翻訳、ウェブデザイナー、ネット販売、経理、警備員,,,などがあることが分かりました。中でも特に興味深かったのが「家庭教師」です。

外資系企業に勤める外国語が堪能なベトナム人OLが、外国人を相手にマンツーマンレッスンを行うという副業になるのですが、その相場は(あくまで私がリサーチした範囲では)1時間で約1,000円ほど。ファミリーマートでの時給が200円にも満たないベトナムではかなり高時給です。

実際に家庭教師を副業としているベトナム人に話を伺うと、家庭教師の収入だけで本職の給料と遜色ないほど稼いでいるようです。しかも、全てお金のやり取りが全て個人間で完結しているため、税金などの心配をする事もなく、かえって楽だとも言っています。ちなみに、彼女の勤める外資系銀行の同僚も、その大半が家庭教師を兼業しているようです。


まとめ

以前と比べ、ベトナムと日本の関係は私たちの想像以上に近い存在となってきました。しかし、まだまだ日本人には理解できない事情が存在します。

私の友人にバイクタクシーで生計を立てているおじさんがいます。

いつもヨレヨレのシャツを着て、ボロボロのバイクにまたがり、いつも暇そうにお客さんを待っていますが、休日には喫茶店で20万円相当のMacBookを持ち込み、優雅にコーヒーを嗜んでいる姿を見かけました。

今後も多くの日系企業がベトナムに進出すると思われますが、この様なベトナムの実態を理解する事が成功の鍵となるのではないでしょうか?



それでは本日は以上になります。           ヘンガップライ。

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