皆様こんにちは。
AGSの三木です。
ベトナムに来て早1ヶ月、5月の4連休(土日とフン王命日とメーデー)でカンボジアへの船旅を計画していましたが、食あたりで熱を出し、ホーチミンで過ごすことになりました。
その連休でこちらではじめて映画を見たので今回は映画、映像業界について書かせて頂きます。
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ベトナム全国で映画館は約350館といわれています。日本や韓国、タイやインドネシアと比較すると規模は小さいですが、毎年興行収入、観客数ともに増加しこれからの成長が期待されるのがベトナムの映画業界です。
2013年時点のデータですが、興行収入は以下の通りです。
興行収入:
- 日本:18億ドル
- 韓国:15億ドル
- タイ:1億4,200万ドル
- インドネシア:1億1,400万ドル
- ベトナム:5,700万ドル
ベトナムの大手映画館運営会社のCGV VIETNAMの2017年業績は、売上高が前年比+17.1%増の2兆7300億VND(約128億円)、税引後利益が同+30%増の1365億VND(約6億4000万円)という大きな利益を出しました。
https://www.viet-jo.com/news/economy/180404204942.html より引用
2007年のWTO加盟以降、外資の映画配給業への参入が開放され、韓国系企業積極的にビジネスを展開しています。https://www.viet-jo.com/news/economy/180404204942.html より引用
2013年のデータでは、上映された115本の映画のうち、68本がアメリカ映画、15本が韓国映画と12本がベトナム映画でした。
ベトナム国内での国別上映本数
私が先日見た映画もアメリカ映画でした。映画のチケット:7万ドン(※約336円、筆者撮影)
日本企業の進出はまだ少ないものの、日本のアニメや実写映画が現地の映画祭で上映され現地でも人気です。映画祭では毎年日本映画は上映されており、有料でも見るかという質問に対し、はいと答える人が多かったそうです。
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映画人気の一方で深刻な問題となっているのが、海賊版の流通です。書店や、文房具店で販売される正規品が約5万ドン(※約240円)に対し、海賊版は約5000ドン(※約24円)と10分の1の価格で販売されています。
多くのオフィスを構えるグエンフエ通りから徒歩10分程に位置するSAIGON SQUARE でも実際に販売されています。
海外アニメから日本のドラマまで多くの海賊版DVDが販売されています。
観光客で賑わうSAIGON SQUAREの一角に構える海賊版DVDショップ(筆者撮影)
日本の人気アニメや人気ドラマまで幅広く販売されています。(筆者撮影)
海賊版の流通の影響もあってか、正規品の売り上げは毎年15%~20%ずつ低下しています。
こうした光と闇を抱えるベトナムの映画業界ですが、現在では違法店や違法サイトの取り締まりも強化され始めています。
さらにスマートフォンやパソコンの普及によりインターネットでの動画配信サービスも普及、日本文化への興味関心を示す人も引き続き増加しており、日本で人気の映画やドラマの有料配信サービスといったビジネスによる日本企業の参入も見込めるのではないでしょうか。
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ベトナムの映画館CINESTAR(筆者撮影)
座席が左寄りな劇場(筆者撮影)
※1ドン=0.0048円で計算