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【ブログ】ベトナムの人口が崩壊の危機!?

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みなさんこんにちは。

AGSホーチミンの閑野です。

近年、ベトナムは日系企業から大変評判がいいようで、「生産拠点」だけでなく「販売先国」としても非常に高い期待を集めているようです。

ここまでの人気を誇る最大の要因はやはり「豊富な人口」にあるのではないかと私は考えています。

ベトナムは東南アジア諸国の中でもインドネシアやフィリピンについで3番目に大きな9000万人という人口と、そして年々増加傾向にある中間所得者層の存在は新興市場としては非常に魅力的なものだと思います。

しかし、このベトナムの豊富な人口が日々、崩壊の一途をたどっている事を皆さんはご存知でしょうか?

今回は、今ベトナムで問題となっている「男女の出生率の偏り」についてご紹介させていただきます。

ベトナム出生率の実態

地元新聞誌が行った調査によると、ハノイ市における「男女の出生割合」は、女児100人に対して男児が114.4人と非常に偏った傾向にありことが分かっています。

不謹慎な話ですが、ここベトナムにおいては女性よりも男性のほうが需要が高いようで、その傾向は特に北部の農村地帯で顕著に現れているようです。

理由

このような現象が起きた背景には、ベトナム古来の男尊女卑的な考えがあるのではないかと地元新聞は報道しています。

ベトナムでは伝統的に家督を継ぐのは男性の役目であり、(男性側の)両親の面倒を看るのも家長の務めになります。

問題

男女の出生率が偏るとはいえ、人間には子供の性別を任意でコントロールする事はできません。

そのため、男児を確実に出産するために「男女の産み分け」、つまり女児を妊娠した妊婦による「人工中絶」が行われるようになりました。

ホーチミン市の行政が行った統計調査によれば、2016年の中絶件数率は出生100人に対して42.96人であることが分かりました。しかし、これでもまだ中絶件数は減少傾向にあると言います。2010年時は出生100人に対して75.83人という驚異的なデータが確認されています。

もちろん、この統計が「男女の産み分け」以外の動機も内包しているため、その全てを証明するに足る証拠にはなりませんが、少なからず全く関係が無いとも言い切れません。

将来

ベトナム政府の見解によれば、2025年には結婚適齢期の男性は女性の人数を10%以上も上回り、約300万人もの男性があぶれてしまう危険性があるのではないかと指摘しています。

そうなれば、ベトナムは国外から花嫁を輸入して来る以外に解決方法はありません。(実際、一人っ子政策により女性が激減した中国の農村部では、ベトナムの奥地に住むベトナム人女性を違法なルートで購入し、花嫁にしているといったケースがあります。)

また、ベトナム人夫婦の減少は人口の減少を意味します。そのため、将来的に大規模な高齢化社会の波がベトナムを襲うことも十分に考えられます。

政府の対策

ベトナム政府も事の重要性に気づいており、問題解決のためにいくつかの政策を試みています。

例えば、「娘だけの家庭には補助金を提供する」、「病院での「産み分け」に関する全ての行為を禁止する」などがこれに当たります。

しかし、どれも一時的なものに過ぎず、文化に深く根付いている彼らの習慣を払拭する事はできていません。

総括

著しい経済成長が世界から注目をされていますが、この問題を解決しないうちは、この栄光も一過性のもので終わってしまうかもしれません。

意識を抜本的に変えるには、相当の労力と時間がかかりますが、地道に答えを見つけ出すしか方法はありません。

それでは本日は以上になります。次回もよろしくお願いします。

ヘンガップライ。

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