アジア開発銀行の2015年のアジア開発予測の報告書によると、ベトナムのGDP成長率は6.1%に達し、2016年には6.2%となり、インドに次いでアジアで二番目に高い成長率に達する見込みだ。
ベトナムは、VISTA経済圏(インド、南アフリカ、トルコ、アルゼンチン)の間で明るい未来を持つ国であると考えられている。
1998~2008年におけるベトナムの年間成長率は7.5%であったが、インフレと成長鈍化や労働争議のリスクがあった。
ブルームバーグによると、まだベトナムはアジアで、地理的な優位性、豊富な若年労働力や、サムスン、インテルなどの外国企業からの多額の投資のおかげで強力な新興経済になるチャンスを持っている。
プライスウォーターハウスクーパースによると、現地生産ユニットが競争力を高めており、将来的に中国企業よりも競争力を持つことになると予測できるため、ベトナムは、2050年には世界一の経済成長率を持つ国になる可能性があるという。
ベトナムの良好な政治環境は、地域の投資を促進しようとしている日本企業にとって適切な選択となる。
また、人件費の上昇によって競争力を失ってきている中国に代わって、ベトナムは世界の工場という地位を手に入れることができる。
一方、15~49歳のベトナム人の40%が、より良い投資比率によって豊富な労働力を確保するだろうと、HSBCアジア研究所の研究者フレデリック·ノイマン(Frederic Neumann)氏は述べている。
しかし、マッキンゼー·アンド·カンパニーのアジア事業ヘッドのカレル・エリオット(Karel Eloot)氏は、ベトナムの市場経済の拡大は、製造ユニットの低い労働生産性によって阻害される可能性があると述べた。
多くの専門家は、ベトナムが経済全体の成長性を拡大できるかどうか疑念を表している。