国際労働機関(ILO)が報告したベトナムの低い生産性に関するコメントを求められた際、フンエンガーメントカンパニー(Hung Yen Garment Company)の会長、グエン・スアン・ズオン(Nguyen Xuan Duong)氏は縫製産業の生産性は低かったが、特定の企業は高い水準の生産性を維持していたと述べた。
生産性は労働者の能力に基づいて計算される。フンエンガーメントカンパニーでは、2014年の生産性は1時間あたり2.5ドルで、2012年のタイの生産性と同値だった。しかし、縫製産業の生産性の平均は他の地域の60%ほどしかなく、1時間あたり1.5~1.8ドルであった。
ベトナムの縫製産業はわずか数年前に発展し始めたため、労働者は依然高いスキルを持っていない。
5年から10年操業している経験豊富な企業は高い生産性を持っているが、新しく設立された企業は1時間1~1.2ドルの低い生産性しかない。
なぜベトナム人はベトナム企業のために働くとき生産性が低く、外資系企業のために働くときは生産性が高いのだろうか。
ズオン氏は外資系企業は特定の市場で専門的な製品を作っており、そこの従業員は1年間働くだけで熟練になることができると述べた。例えば、フンエン省にあるアメリカのヘインズブランドによるプロジェクトの従業員たちは男性用の下着とTシャツの製造に特化している。彼らは、たった1ヶ月で熟練になることができる。
一方、ベトナムの企業はこれらの仕事を受けることはできない。多くが「その日暮らし」であり、外国企業の受託を受けて、言われたとおりのことをしている。そのため、企業の労働者は同じベトナム市場でも他の企業の労働者に比べて、専門スキルが高くないのである。
「したがって、ベトナムの生産性は低いというのは完全に正しいわけではない」と、ズオン氏は述べた。
なぜ企業は最低賃金の引き上げを拒否するのか。
ほとんどの企業は収益に基づいて労働者に支払っている。例えば、フンエンカンパニーでは歳入の60%を労働者の賃金にあてていると、ズオン氏は述べた。
もし、社会保険料が増加すれば、労働者の純所得が低下する。総収入の7~8%が保険料であれば、保険料は9%増加する。
労働組合料は2%である一方で、社会保険料は32.5%だ。これは企業に重い負担を課している。
ズオン氏は生産性は低すぎるわけではなく、1年につきわずかながら5%上昇している。しかし、企業は賃金を10%以上上げるよう要求されている。
http://english.vietnamnet.vn/fms/business/146097/is-vietnam-s-productivity-low-because-vietnamese-work-for-foreigners-.html (151119)