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【ブログ】リーガルインターン追住(おいずみ)のインターン記⑥〜有給休暇〜



こんにちは。AGS法務部インターンの追住です。

今回はベトナム労働法上の有給休暇について。

前回はこちら



ベトナムでは同一使用者のために12ヶ月勤務した場合、原則として12日間の年次有給休暇が与えられ、5年ごとに1日ずつ増加していきます。また勤務期間が12ヶ月未満の労働者に対しても、実際の労働期間に比例して1ヶ月につき1日与えられます。そして、祝日及び慶弔休暇についてもそれぞれ有給扱いとなります。



これに対して、日本では雇い入れの日から起算して六ヶ月間継続勤務し、かつ、全労働日の八割以上出勤していなければ有給休暇は付与されません。

では、全労働日の八割未満しか出勤しなかった労働者について、ベトナムではどのように扱われるでしょうか。ベトナム労働法上、年次有給休暇が認められるのか、又は日本におけるのと同様に認められないのでしょうか。

結論として、ベトナム法令上、このような労働者にも年次有給休暇が認められます。

しかし、いわゆる無断欠勤を繰り返すような者にも年次有給休暇が認められ、真面目に働く者との間で有給休暇日数に差が生じないとすれば、不合理な結果となります。

そこでベトナム労働法では、議定により、欠勤理由に応じた有給休暇日数の処理方法に関する規定を設けています。なお「議定」(Decree)とは政府名義で公布される法律の下位法令をいいます。

労働者が議定上定められた一定の理由により欠勤する場合、法定の年次有給休暇の日数に変動は生じません。

他方、それ以外の理由で欠勤した場合(いわゆる無断欠勤の場合等)、法定の有給休暇日数を12ヶ月で割った数に(小数点は四捨五入されます)、実際に勤務した月の数を掛けて得た日数が有給休暇日数となります。

そのため、結果的に一年間で8割未満の出勤しかしていない労働者であっても、実際に勤務した月の数がゼロとならない限り、年次有給休暇を取得する権利が認められることとなります。



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