物流の乏しさや交通インフラ、税関での困難が日本からの投資をひきつけることができない主な要因である、と日本の貿易専門家が先週末ダナン(Da Nang)で行われた投資促進と物流に関する会議で述べた。
JETROホーチミン支店のシニアアドバイザーである栗原善孝氏は、「実際に物流は投資において肝心な要因である。ベトナムにおける物流サービスの現代化の遅れが、投資の流入が減少する主な要因となっている」と述べた。
日本の対ベトナム投資額は2013年の580億ドルから、昨年は230億ドルに減少した。
「混雑した道路交通や鉄道輸送の遅さ、在庫保管施設の不足、そして海港の劣悪な状態が投資の妨げになっている」と栗原氏は言う。
「トランスベトナム鉄道システム(trans-Viet Nam railway system)は環境にやさしいと言われているが、その輸送コストはハノイ-ホーチミン間を走る際に速度が遅い(平均で60km/h)ため、比較的高い」
「ハノイとホーチミンの2つの都市間の鉄道輸送はトラックで3日かかるのに対してトランスベトナム鉄道システムでは5日かかる」と彼は言う。
「ハイフォン(Hai Phong) は大きな船舶が停泊できるほど海の深さが十分な港ではない。輸入業者も輸出業者も、日本やアメリカから直接輸送するルートが不足しているため、上海やハイポン、シンガポールの港で積み替えが必要になっている」と彼は説明した。
栗原氏は、「ホーチミン市で最も大きい港の1つであるカトライ港が南部の2大産業省であるドンナイとビンドンに近いが、普段の交通の混雑が載積を遅らせている」と述べた。
また同様に、「載積しすぎたトラックの取締りが高いコストを招いている」と述べた。
そして「税関手続きであれは1分以内で完了できるが、書類事務は非常に時間がかかっている」とも述べた。
彼は道路や鉄道、港、輸送車の改善、税関手続きの単純化、そして外資系企業が持つ保税倉庫内の在庫品にかかる税金の撤廃を要求した。
貿易省の輸出入局の副長であるトラン・タン・ハイ(Tran Thanh Hai)は、「ベトナムは物流の発展における中長期計画をまだ引き下げない」と述べた。
彼はまた「ベトナムの物流分野に関して不適切な法律とインフラの乏しさが大きな難題になっている」とも述べた。
ベトナムビジネス協会の総書記であるトラン・フイ・ヒエン(Tran Huy Hien)は、「ベトナムの物流の質は世界で48位から160位に低下し、アセアン内では4位に位置している」と述べている。
「ベトナムは1300もの物流事業を抱えているが、そのうち250のみがVLAに参加している。海外の物流会社がベトナムの物流市場の70%を占めている。我々は物流が2020年までに国内GDPの10%に寄与すると考えており、物流会社によって提供されるサービスの価値は(輸出入業者が自らの物流に携わることを除いて)40%に増加し、物流コストは20%に低下する」
「ダナン( Da Nang)港は同地域における他の港と比較して、小さな貨物をより高いコストで手がけている」と彼は言う。「ラオスは輸出のためにダナン港と提携したが、より好ましい状態で、且つ他港と拮抗する価格を提示したタイに提携先を変更した」と述べた。
ダナン(Da Nang)港の総書記であるグエン・フー・シア(Nguyen Huu Sia)は、「2016年にティエン・サ港の第2フェーズ促進の開始を企画し、銀行や輸送業者、倉庫サービスにおける物流の中心地として建設する」と述べた。
彼は政府に対し、クアンガイにある経済地帯と既存の精製所から提案されているフーイェンとビンディンの経済地帯まで、東西経済地帯の交通輸送を促進するためダナン-クアンガイ間、ダナン-カムロー間の高速道路の建設を要求した。
http://english.vietnamnet.vn/fms/business/139658/japanese-investor-speaks-out.html (150826)