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ベトナム大学生の生活 第一回【2017.6】

ベトナム統計総局の2015年の統計によると、ベトナム全土で大学生の数は2,118,500人である。その内、ホーチミン市では550,120人であり、ホーチミン市の人口に対する大学生の割合は6.8%である。

本調査は、学生の経済事情や消費動向など大学生生活の状況を把握するため調査を実施した。

ベトナムの学生

  • 調査人数:85人
  • 対象者:大学生)
  • 年齢:18歳 ~ 21歳
期間:2017年6月8日~2017年6月15日

ホーチミン市の大学生の生活の「生活費」、「住居」、「食」、「エンターテインメント」の4分野について調査した。

I.  ベトナムの大学事情:

1.  ベトナムの大学事情

ベトナムにおいて、大学、カレッジ(短期大学)は学術研究および教育における高等教育機関である。ベトナムでは現在、通常の教育課程による12年の教育を修了した者、またはこれと同等以上の学力を有する者を対象に専門的な高等教育を受けることができる。

大学では4〜5年間、カレッジでは3年間勉強する。様々な運営方法があり、主に国(国立大学)、民間(私立大学)、各省や教育訓練省(国立専門大学)に分類される。また、全国で募集する大学や地域、省内でのみ募集する大学がある。

2015年からベトナム教育訓練省は大学受験を改定し、2016年から高校卒業試験と大学入学試験を統合した。

2.  国家大学

ベトナム国内にある2つの国家大学がある。ハノイ国家大学とホーチミン市国家大学。この大学は複数の学部や学科の大学から構成されており、首相府直轄である。


ハノイ ホーチミン市
英語名 Vietnam National University, Hanoi Vietnam National University,
Ho Chi Minh City
創立 1993年 1995年
構成 自然科学大学
人文社会科学大学
外国語大学
経済学部
法学部
教育学部
工科大学
自然科学大学
人文社会科学大学
国際大学
情報工学大学
工科大

 3.  大学生数

  • 大学生の数[1]:(単位:人)
大学生数 2014年 2015年
全国 2,363,942 2,118,500
ハノイ 753,068 660,963
ダナン市 121,244 97,075
ホーチミン市 583,133 550,120

  • 総合大学、カレッジ:(単位:校)[2]
大学、カレッジ
国家大学 2
地域大学 37
私立大学 65
国立専門大学 89
市立専門大学 65
カレッジ 217

II 大学生の生活費:

1.  ベトナム・ホーチミン市における生活費

2016年ISEAL Alliance 団体(国際社会環境認定表示連合 )の調査によると 、ホーチミン市の1ヶ月【工場勤務者世帯(両親と子供2人)】の生活費は約10,000,000 VND (約5万円)と言われている 。しかし、その生活費はホーチミン市のオフィス勤務の生活費に比べて、低いとも言われている。

工場勤務者世帯の生活費:(単位:VND)※20,000VND=約100円で計算
生活費の内訳一例
食費 3,774,830VND 18,874円
住居費 2,046,800VND 10,234円
上記以外の費用 3,943,108VND 19,716円
その他(貯金など) 448,237VND 2,241円
合計 10,252,975VND 51,065円

2.  大学生の生活費

「ホーチミン市に大学生の生活」に関して、ホーチミン市に大学生85人にアンケートを行った。調査の結果は次にグラフで示す。
2. 1  平均収入と大学生の生活費について
図 1:1ヶ月あたりの、平均収入(単位:VND):

2017-07-13_085216
図 2:1ヶ月あたり生活費(単位:VND)
 2017-07-13_0852442.2  収入源について
図 3:主な収入源

2017-07-13_085254
ベトナムの大学生の多くは両親に経済支援してもらっている。調査人数85人の内、76%に当たる63人の主な収入源は両親からの仕送りであった。全体の19%の13人の主な収入源はアルバイトであるが、ベトナムのバイトの時給は低い(ショップスタッフやレストランの時給は12,000 ~15,000VND、約60~75円)ため、親等からの支援がないと生活することは難しい。
2.3  生活費について
図 4:1ヶ月の内、何にお金を一番使っているか

 2017-07-13_085303

ベトナムの大学生はお金を主に飲食費と娯楽費に使っている。38%の32人は飲食費に最も使っており、逆に3%の3人だけは貯金に当てている。貯金をする学生が少ない理由は、大学生の多数は経済支援を受けており、アルバイトをしている人は少ないので、貯金するほどお金に余裕がない為である。

3.  大学生の買い物事情

3.1  日用品の購入
図 5:日用品を買う時、最も利用している場所はどこですか

2017-07-13_085312
「雑貨屋」:ローカル小売店。雑貨屋に生鮮食品は含まれない、食料品、生活雑貨や日用品などを販売する。

日用品の購入は、スーパーマーケットを利用する人が最も多い。また、オンラインショップ の利用者がいないことから、大学生にとって日用品をオンラインショップで購入する習慣はないようだ。さらに、最近コンビニの数が急増しておりいつでも、どこでも買い物できるため利用する人が増加している。

一方、市場を使用する学生は少ない。理由は市場で販売されている商品は信頼がおけず、またスーパーマーケットと比較して魅力的な商品がなく、購買意欲が湧かないという意見があった。

ベトナムの小売業事情】

ベトナム統計総局とベトナムニールセン(Nielsen)社(アメリカにある世界的な調査会社)によると、2016年、ベトナムには約800店舗のスーパーマーケット、150店舗のショッピングモール、9,000ヶ所のローカル市場、2,000店舗のコンビニやミニスーパー、1,300,000店舗の雑貨店(パパママショップ)などの小売業者がある [3]

おすすめの買い物スポット
  • スーパーマーケット:ホーチミン市内にも多くのスーパーマーケットがあり、その中で店舗数が多いスーパーマーケットはコープマート(COOPMART)とビッグC(BIG C)である。
COOPMART[4]

2017-07-13_085312q資本:ベトナム
設立年:1989年
店舗:ベトナム全土に82店
ホーチミン市に32店
営業時間:7:30 ~22:00
販売商品:食品、日用品、衣料品など
(出所:Coopmart 社のホームページ)
BIG C[5]

2017-07-13_085312qq資本:タイ
設立年:1998年
店舗:ベトナム全土に35店
ホーチミン市に9店
営業時間:7:30 ~22:00
販売商品:食品、日用品、衣料品など
(出所:BIGC社のホームページ)
  • コンビニ [6]
会社名 ベトナムでの設立年 資本国 店舗数 ホーチミン市における店舗数
SHOP & GO 2005年 シンガポール 120 102
Circle K 2008年 アメリカ 250 159
Family Mart 2009年 日本 130 121
MINISTOP 2011年 日本・越 82 80
B’s mart 2013年 タイ 150 150
  • ローカル市場:スーパーマーケットより値段は安いが、品質や安全面に問題あることが多い。現在、市内でスーパーマーケットやコンビニの数が増えると共に、市場の数が減ってきているが、郊外には未だに多く利用者も多い。
  • 雑貨店(パパママショップ):軒数が圧倒的に多く(130万店舗)、買い物が便利なため(注文後、店員が商品を選んで店先まで持って来てくれる)雑貨店での購入に慣れた人が多い。とくに年配の人を中心に利用されている。
 3.2  衣料品の購入
図 6:衣料品をどこでよく買いますか

2017-07-13_085420
衣料品の購入はショップを利用する人が最も多い。またショッピングモールやショップより、市場の衣料品は安い為、利用する人が多い。オンラインショッピングで衣料品を購入する際、試着できないため品質を確認できず、または返品や交換が難しいので使用する人は少ない。



おすすめの買い物スポット
  • ショップ(衣料品):高級ブランド店以外では、中国やタイ、韓国から輸入された衣料品をよく扱っている。ホーチミン市のレ・ヴァン・シー 通りとアエン・トライ 通りに多くのショップが集まっている。
  • フリーマーケット:ここ数年、若者向けのフリーマーケットの人気が急上昇である。若年層の学生、会社員向けに週末、開催されており、衣料品、アクセサリー、化粧品、ハンドクラフト商品、飲食物などを販売している。店のオーナーの大半は若者のため、若者のファッション傾向を把握している。ホーチミン市には多くの週末限定のフリーマーケットが存在しているが、今回は、Hello weekend market紹介する[7]

週末マーケット

(Hello weekend market)

行う時間:1ヶ月1~2回

1回2~3日(10:00 ~21:00)

住所:ホアルー競技場・9月23日公園

商品:衣料品、アクセサリ、化粧品、ハンドメック商品、飲食物など

2017-07-13_085420s出所:Hello weekend marketのホームページ

4.  調査結果概要

  • ベトナムの大学生の生活費の一ヶ月平均は約300万VND(約15,000円)。
  • 大半のベトナムの大学生は親から仕送りを受けており、生活費は主に飲食費と娯楽、趣味のために使用している。
  • 日用品を購入する際、スーパーマーケットで購入する大学生が多い。
  • 衣料品を購入する際、衣料品店や市場をよく利用する。
  • ベトナムでオンラインショッピングの質は向上しているが、大学生はあまり利用していない。
次回は、「住居」を掲載予定。

III.  大学生の住居

IV.  大学生の食

V.  大学生のエンターテインメント



[1] 統計総局の2015年のデータ

[2] Wikipedia、ベトナムの大学一覧(2017年6月)

[3] Cafefのニュース(2016年)(2017年6月)

[4] Coopmart 社のホームページ (2017年6月)

[5] BIGC社のホームページ (2017年6月)

[6] コンビニ各社のホームページより(2017年6月)

[7] Hello weekend marketのホームページ (2016年6月)

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