AGSのホームページをご覧の皆様、こんにちは。
AGSリーガルインターンの鶯です。
前回に引き続き、女性労働者の雇用に関して紹介したいと思います。
今回は処罰規定についてです。
日本では労働基準法の第13章に罰則が定められています。
最大で「1年以上10年以下の懲役又は20万円以上300万円以下の罰金」となっていますが、だいたい「6ヶ月以下の懲役又は30万円以下の罰金」又は「30万円以下の罰金」の罰則に分類できます。
ベトナムでも、政令第95号/2013/ND-CPの第18条に女性の被雇用者に対する規定の違反について定められています。
以下に内容の一部をまとめましたので、ご参照ください。
○警告処分又は50万ドン~100万ドンの罰金
• 女性の権利、利益に関する問題を決定する際、女性の被雇用者の意見を聴取しない。
• 生理期間中に1日30分の休憩を与えない。
○1000万ドン~2000万ドンの罰金
• 7ヶ月以降の妊婦、12ヶ月未満の子供を育児中の女性の被雇用者に深夜労働、時間外労働、出張させる。
• 12ヶ月未満の子供の育児期間中に1日60分の休憩を与えない。
• 産休期間が終了した後、女性の被雇用者に休暇前と同じ業務に就くことを保証しない。
• 妊娠中、社会保険に関する法期に基づく産休の取得中、12ヶ月未満の子供の育児を行う女性の被雇用者に対し、労働規律違反で処罰する。
• 個人である雇用者が死亡、裁判所による民事行為能力の喪失、失踪、死亡の宣告をされた、または個人ではない雇用者が事業を停止する場合を除き、結婚、妊娠、産休及び12ヶ月未満の子供の育児を理由として、女性の被雇用者に対して、解雇や一方的な得労働契約の解除をする。
前回紹介した第154条の雇用者の義務についてですが、
○雇用者の義務(第154条)
• 職場における入浴設備と化粧室の保証
• 幼稚園や保育園の設立の補助、子供を預ける費用の一部負担
これに関する処罰規定はないようです。雇用者の努力目標だと思われます。
実際のところ、日系企業を含む外資系企業でこの第154条を完全に順守しているところは少ないと思います。
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