2018年12月19日
AGSハノイ事務所
ビジネスマッチング部
2018年12月11日、ハノイから西方約80kmの距離に位置するホアビン省において、当省人民委員会(日本の都道府県に相当)主催の投資促進会議が開催されました。弊社も人民委員会から招待を受け参加いたしました。会議ではグエン・スアン・フック首相やホアビン省人民委員会書記長をはじめとした講演から当省への投資促進の取り組み紹介や評価、外国投資家の講演が行われました。ホアビン省含むベトナム北部の投資ご要望はAGSハノイ事務所(info@ags-vn.com)へお問い合わせください。(1)グエン・スアン・フック首相講演
グエン・スアン・フック首相がホアビン省の投資促進の取り組みを評価。あわせてホアビン省発展に際して4つの留意点を発表した。
・ホアビン省を観光省として発展させるべき。
・ハイテク技術を活用した農林業および加工産業を発展させる。ホアビン省の農林水産品を国内需要のみならず外国輸出が可能なレベルまで向上させるべき。
・潜在性が高い工業分野の発展を目指すべき。省内の8工業団地の利用により、省民の勤労機会の創出及び環境低負荷産業の投資促進に集中すべき。
・省都ホアビン市のよりよい発展を促進させるべき。
(2)ホアビン省人民委員会ブイ・ヴァン・ティン書記長講演
・ホアビン省の2018年の域内総生産(GRP)の予測値は40,643 十億ドン(1,958億円相当)で前年比8.36%の伸びの見込みで全国63省市中19位。一人当たり域内総生産は2,227 米ドル(25万円相当)。
・現在、当省には2,800社ほどの企業が立地。登記上の総資本金額合計は1,800百万米ドルで、民間投資プロジェクト数は546件、海外直接投資(FDI)プロジェクト総数は38件で、投資金額は702百万米ドル。今後当省は安定した投資環境の創出のための計画策定を投資家に約束。
・現在、投資促進を図っている業種および分野は、製造業は輸送用機器、機械、設備、電子製品、建材、日用品及び手工芸品生産、農林水産品、家畜飼料。その他、工業団地のインフラ建設やハイテク農業、医療、教育、人材、観光産業および都市関連サービス。
(注)省人民委員会書記長は日本での県知事に相当
(3)外資進出済み企業の講演当省へ進出済みの外資企業のうち、日系のアーアル研究所(光学レンズ製造。英名Technical Research Vietnam CO., LTD)の小川会長および豪系マーヴィングループ(家畜飼料、食品加工。英名MAVIN GROUP)会長が講演。進出動機やこれまでの歩み、当省の優位性などを発表した。
(4)投資プロジェクト認可式日本企業1社1件、豪州企業1社1件を含む合計9件の新規投資プロジェクト企業に対しホアビン省人民委員会が投資登録証明証を授与。併せて19件の新規投資プロジェクトの申請にかかる覚書締結を壇上にて実施。
(5)地域ブランド商標登録の授与
科学技術省知的財産部が「ホアビン省ダー川のエビ」及び「ホアビン省ダー川の魚」の地域ブランド商標の証明書をホアビン省に授与。
(参考)
①ホアビン(Hoa Binh)省:人口約84万人(2017年)、面積約4千6百平方キロ、うち山林6割。省都ホアビン市(人口約9万6千人)。大河ダー川を堰き止めたホアビンダムとホアビン水力発電所が有名。ミカン、川魚、養殖エビの一大産地。ハノイ市隣接もハノイ市街より北西山岳地域方面へ80km相当の距離があり工業用地としての投資は他の周辺省より遅れが見られるものの、本年10月、ハノイ市内と本省を結ぶ有料の高規格道路(ホアラック―ホアビン線)が開通し、ハノイ市内から省都ホアビン市までの所要が約1時間半に短縮。豊富な水資源と清涼な気候、安定した電力とともに、他のハノイ周辺省よりも安価な賃金などの投資環境魅力を有する。一方観光では少数民族タイ族が多く住むマイチャウ(Mai Chau)や、温泉湧出地のキンボイ(Kim Boi)が有名。
②ホアビン省の投資環境:日本企業十数社のほか韓国企業や欧米企業が進出。日本企業はハノイ市との境界に近いルォンソン(Luong Son)工業団地のほか、省都ホアビン市内のダー川左岸(Bo Trai Song Da)工業団地などがある。ホアビン市からハノイ・ノイバイ空港まで120km、2時間20分。ハイフォン港まで190km、3時間。政府が毎年定める月額最低賃金の地域区分では地域3(ルォンソン)と地域4(ルォンソン以外)と低水準。