今般、直近の新型コロナウイルス(COVID-19)に関する重要な法令のアップデートをお知らせ致します。今回はここ1週間前後で矢継ぎ早にアップデートされた関連法令その他渡航制限等に関する動向のまとめとなります。便宜上、当局の制限措置および主な企業等の対応状況を時系列に記載しています。
なお、以下の記載内容は2020年3月23日17時00分時点での情報に基づく内容、解釈となりますことを予めご了承ください。今後、本件に関する法令のアップデートがありましたら随時お知らせ致します。
また今後、本件に関するベトナム及び世界の感染状況の動向や関係各所の具体的な対応に関する詳報へのアクセスは、各公的機関、専門機関等へのお問い合わせもご検討ください。
- 3月16日から、ビンマート等スーパーマーケット他公共の場でのマスク着用義務付けを開始。
- 3月17日ベトナム当局は、18日午前0時から30日間、ベトナムへ入国する外国人に対するビザ発給を停止を発表(首相府通知第102号)。
・3月18日午前0時から、査証免除者、ベトナム系の人や親族訪問者に対する査証免除書の保有者、その他特別な場合(専門家、企業管理者、高度技能労働者等)については、在住国の権限ある機関が発行する新型コロナウイルス感染症が陽性ではないという証明書を持ち、且つ当該証明書についてベトナム当局による承認を得なければ、ベトナムに入国できない。(当該措置は、外交または公用目的で入国する者には不適用)
・当初の隔離対象措置に加え、米国、欧州諸国とASEAN各国からの渡航者に入国時の隔離措置を義務付け。
- 議決28/NQ-CPを受け、ホーチミン市労働局は3月17日より、感染者が発生した全ての国からの外国人労働者への労働許可証および労働許可免除証発行を一時停止することを発表。
- 3月17日ハイフォン市は、COVID-19感染地域かどうかにかかわらず、外国からハイフォン市内に入るベトナム人および外国人に対して、同日より集団隔離措置を講じる旨の通達を発出(この時点では、ベトナム政府その他自治体が同様の措置を発動するかは不明)。
- 3月18日在ベトナム日本国大使館は、ベトナム国内におけるCOVID-19感染拡大を受け、新型コロナウイルス関連の質問・確認などを受け付ける窓口を開設。
- 3月19日ベトナム外務省は、3月21日正午から日本に対する査証免除措置を停止を通知。
- 3月19日ベトナム航空は一連の予防措置強化を受け、全ての国際線を4月30日まで運休することを発表。シンガポール、タイ、インドネシア、ラオス、カンボジア、ミャンマー等の東南アジア路線は3月21日から、イギリスと日本の路線は3月23日から、双方向の運航を停止。ドイツとオーストラリアの路線は、3月24日からベトナムの午後発を、3月25日からベトナム行きを運休。ベトナムと中国、香港、マカオ、韓国、フランス、ロシア、マレーシア、台湾路線は、既に運休済。
- 3月19日ANAは、同様に23日以降の関連路線の減便を発表。
- 3月21日0時から、COVID-19感染地域かどうかにかかわらず、外国からベトナムに入国する者に対して、集中隔離を実施することを発表(公文書1440/CV-BCD)。
・熱、咳、息苦さの症状を有する渡航者は隔離され、検査と治療を受けるため直ちに医療施設に搬送される。
・外交又は公用旅券を所持している渡航者であって、健康状態が良好で、且つ、検疫条件を確保する大使館又は駐在員事務所の保証を受けているものについては、到着日から14日間、駐在員事務所又は居住地において検疫を受けることができる。
・外交旅券,公用旅券を所有する搭乗者にあって、健康状態が良好で症状がない場合、所属機関が必ず隔離をすると約束すれば、ベトナムに入国してから14日間の所属機関または宿泊施設での隔離を許可する。
・その他特別なケースでは、厚生省、外務省、関係省庁の資料が要求される可能性がある。
・ノイバイ空港やタンソンニャット空港の隔離施設の収容力には限界があるため、航空各社はバンドン国際空港(クアンニン省)、カントー国際空港等に迂回着陸する必要がある。
- 3月21日交通運輸省は21日12時から、ベトナム国内の輸送機関(国内線航空機、列車、旅客船、その他省をまたいで旅客を乗せる車両)を利用する者に対し、医療電子申告を義務付けを発表。
- ベトナム当局は3月22日0時から、ベトナムへ入国するすべての外国人に対する入国の一時停止を発表。外交または公用目的で入国する者及びその他特別な場合(専門家、企業管理者、高技能労働者等)には適用されないが、医療検査と医療申告と隔離を履行する必要はある。
- ベトナム当局は23日午後までの間に国内のCOVID-19感染者が118名に及ぶことを発表。2月13日までに16名の感染者が見つかり、2月末までに全員が完治・退院。その後約3週間は新規感染が確認されず一旦収束したかに思われたが、3月6日から23日までの18日間に102名の新規感染が確認された。感染者118名のうちベトナム人が89名、外国人が29名にのぼる。省別の感染者の主な内訳は、以下の通り。
【ベトナム国内の感染状況:感染者合計118名】
市・省 |
感染者 |
治癒者 |
ハノイ市 |
38 | – |
ホーチミン市 |
27 |
3 |
ビンフック省 |
11 |
11 |
ビントゥアン省 | 9 |
– |
クアンニン省 |
6 | – |
ダナン市 |
4 |
– |
ドンタップ省 |
4 |
– |
クアンナム省 |
3 |
– |
2月中確認・治癒 |
16 |
16 |
(3月23日午後時点)
以上