銀行の不良債権に対する貸倒引当金比率は、世界標準で安全とされる閾値は100%以上だが、ベトナムの主要銀行の当該比率はその半分にも達していない。
9月29日、国会常務委員会第31回会議で、7月の金融機関の不良債権率は4.11%程度と報告され、不良債権合計額が約500兆ドンに達した可能性があると中央銀行総裁Nguyen Van Binh氏は述べた。また、同時点で貸倒引当金は78兆ドンあり、年末まで増加させている、と加えた。
中央銀行査察機関オンブズマンNguyen Huu Nghia氏によると、6月末時点の金融機関全体の不良債権は160.940兆ドンであり、金融機関全体の貸倒引当金残高は77.3兆ドンで、2013年末比10.9%増加した。このデータによると、金融機関全体の不良債権に対する貸倒引当金比率は50%未満である。この比率は世界標準で安全とされる閾値(100%以上)と比べ低い数字である。
9月末の各銀行の財務報告書によると、不良債権に対する貸倒引当金比率(LLR)はあまりに低い数値である。LLRを開示した多くの銀行はLLRが50~85%である(VietcombankおよびSacombankを除く(LLRは100%以上)。LLRを開示していない他の銀行はLLRがほとんど50%以下である。
銀行名 |
LLR (2014年9月) |
BIDV |
91% |
CTG |
78% |
VCB |
106% |
ACB |
54% |
EIB |
32% |
MBB |
83% |
SHB |
37% |
STB |
125% |
HD Bank |
43% (2014年第1四半期) |
Ocean Bank |
55,9% (2014年第2四半期) |
Techcombank |
45,2% |
VIB |
77,9% |
不良債権に対する貸倒引当金比率(LLR) |
(kinhdoanh.vnexpress.net 2014年12 月29日)