新型コロナウイルス(COVID-19)に関する重要な法令のアップデートをお知らせ致します。今回は、直近で発表された2件の法令を紹介致します。
なお、以下の記載内容は2020年4月1日10時00分時点での情報に基づく内容、解釈となりますことを予めご了承ください。今後、本件に関する法令のアップデートがありましたら随時お知らせ致します。
また今後、本件に関するベトナムおよび世界の感染状況の動向や関係各所の具体的な対応等に関する詳報へのアクセスは、各公的機関、専門機関等へのお問い合わせもご検討ください。
1.COVID-19の感染拡大の防止に関する緊急措置の首相指示第16号/CT-TTg
3月31日、ベトナム政府首相は、新型コロナウイルス対策に関する強硬な措置を履行することを指示する文書(首相指示第16号/CT-TTg)に署名しました。本指示は2020年4月1日0時00分から少なくとも15日間適用されます。概要は以下の通りです。
- 2020年4月1日0時00分から15日間、「全国規模の社会的な隔離措置」を実施する。
- 原則として全国民は本隔離措置を実行し、作業場・工場ではその規定に従って他者との間で安全な距離を確保し、マスク着用、消毒・殺菌をする。
- ベトナム政府への取材から当該社会隔離は、いくつかの国が行っているような国家封鎖、鎖国ではない。
- これは禁止命令ではなく、あくまでもベトナム全国民の安全のために政府指導者によって発出された勧告、制限、要請である。
- 食料・食品・薬品の購入、救急の目的、必需品、必需サービスを生産、提供する企業、工場で働く目的、その他緊急な場合を除き、自宅に待機すること。
- 対面で接触する際は、少なくとも2 メートル以上の距離を保つこと。
- 職場、学校、病院の外部で、3人以上で集まるべきではない。
- ベトナムに住んでいる外国人を含む個人に対し、自発的にCOVID-19感染防止のための要請、措置を実施し、積極的に健康申告を実行し、自己および家族を守るための措置を十分に実行し、COVID-19感染防止の各活動を責任ある精神で参加すること。
- 企業、製造施設、製品・サービスを経営する施設の長に対し、各々COVID-19感染防止措置を実行し、労働者の健康および安全を確保すること。
- 公安省および各委員会は、2020年3月8日以降に入国し、隔離の対象となっていない者のスクリーニング、医療検査・健康状況の確認を実施し、適切な隔離措置(自宅隔離又は集団隔離など)をとり、直接接触者・濃厚接触者のリストを作成すること。
- 交通運輸省および各委員会は、食料・食品・必需品・企業の従業員・専門家の送迎バス、生産原料運搬車を除き、当該地域から異なる地域への移動を最大限に制限し、感染地域からその他地域への移動を停止すること。
- 保険省は、定期的に1日2回各地域での陽性症例の検査結果を取りまとめ、陽性結果を報告すること。
- 2020年4月1日0時00分よりラオスおよびカンボジアと国境線上の出入国地点又は副出入国地点を一時停止する。陸上国境上の国際ゲートにおける入国を厳しく監査し、ラオスおよびカンボジアから入国するすべての者は14日間隔離されなければならない。
- 財務省は、保険会社に対し、COVID-19に関連する保険プランをむやみに顧客に導入および紹介しないよう要求すること。
2.ホーチミン市内における陸路の交通運輸活動についての指導
3月31日に発表された首相指示第16号/CT-TTgを受け、交通運輸省は4月1日0時00分から4月15日終日にかけ、バス、タクシー、チャーター車の運航停止を指示したとの発表がありました。
ホーチミン市人民委員会からの承認を得た後、3月31日にホーチミン市交通運輸局は「3916/TB-SGTVT」を発行し、以下のように規定しています。
- 4月1日0時00分より4月15日終日にかけての15日間、所定路線の旅客自動車、バス(所定路線)、タクシー(アプリでのタクシー含む)、契約に基づく旅客自動車(アプリでの契約に基づく9人乗り未満の旅客自動車運送を含む)、観光車(外国人や他の地方からの旅行者向け)の運行を停止する。
- 公務目的、食品・他の必需品の運送、企業の社員・専門家の送迎、製造資料の運送のための自動車は運行停止の対象外とするが、旅客運送の直前直後に消毒・殺菌し、乗車人数は定員の50％未満、かつ1回乗車あたり20名以下、規定に従い乗車時にドライバー、添乗員、乗客がマスクを着用し、健康診断を受けた上で健康報告をするという条件を満たさなければならない。
詳細につきましては、今後当局や公共交通管理センターから具体的な指導・案内があるかと思われますが、本日以降、交通機関の利用等に大幅な制限が生じる可能性がありますので十分ご留意ください。
以上
