ベトナムの教育
皆様こんにちは。
AGSの三木です。
今回はベトナムの教育事情について書かせて頂きます。
現在ベトナムでは他の産業とも同じく、急速な経済発展に伴い教育業界も注目されています。
所得向上により子女に対する教育支出が増え、学校教育だけでなく、塾や語学学校へのニーズが高まっています。
1. ベトナムの教育システム
(単位:年) | ベトナム | 日本 |
小学校 | 5(義務教育) | 6(義務教育) |
中学校 | 4(義務教育)※ | 3(義務教育) |
高校 | 3 | 3 |
大学 | 4 | 4 |
合計 | 16 | 16 |
また、ベトナム統計総局データによるとベトナムの進学率は小学校100%、中学校約85%、高等学校約55%、大学15%という状況で日本の1960年代と同じくらいです。
農村部では公立であっても教科書が有料、補習が有料等金銭的理由で進学を諦める人もまだ多いです。
2. ベトナムにおける教育市場
農村部で進学を諦める人が多い一方でハノイやホーチミンでは外資の学習塾や語学学校が徐々に進出し始め、子女を通わせるケースが増加しています。・学習塾
ベトナム人向けの学習塾の授業料は、1 回当たり集団指導 :約 4 万~6 万ドン/時間(約 190円~285円/時間)
個別指導 :約 10 万~15 万ドン/時間(約 475円~713円/時間)
大学受験向け個別指導:約20 万~30 万ドン/時間(約 950円~1,423円/時間)
- 1ドン=00475円
500mlの水が7,000ドン(=約33円)という物価から考えると大きな出費になることが伺えます。
・語学学校
現在ベトナムには約200の外資系語学学校があるとされています。英語学校が圧倒的に多く、他にはフランス語、日本語、韓国語、中国語、ロシア語の語学学校が主に展開されています。
日本語を学ぶベトナム人は非常に多く、2015年度日本語教育機関調査によると、学習人口は6万4千人強で世界8位です。
日本語学校の授業料は週3~6回(10週間)のコースで平均約330万ドン(=約15675円)
受講者は日本語を専攻する大学生や日系企業での就職希望者が多く、挨拶レベルのコースからビジネスマナーを習うコースまで幅広く展開されています。
その他にも、美容学校やパソコン教室など多種多様な市場が展開されています。
3. 外資企業の参入
以上のようにベトナムにおける教育市場は需要が高まり続けています。一方で外資の参入には社会主義ゆえの壁があります。海外式の教育方法が流入する事に政府は良い反応を示さない為、参入が難しい事も事実です。
しかし、そこで現地のニーズを理解し事業を展開する事が日系企業が現地で成功する鍵なのではないでしょうか。
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