Search

【ブログ】リーガルインターン追住(おいずみ)のインターン記②〜代理出産〜


こんにちは。AGSリーガルインターンの追住です。


インターン記①はこちら


2015年1月1日に施行されたベトナム婚姻家族法(2014年法)により、ベトナムでは代理出産の場合の親子関係についての定めが設けられました。

代理出産について、みなさんはどのようなお考えをお持ちですか。

日本においては代理出産に関する法整備が追いついておらず、賛否両論、様々な議論がなされています。倫理的な問題を含むためなかなか「答え」を出すのが難しいように思います。

そんな中、一つの判断資料として同法が参考になるかもしれません。


同法に定められた代理出産(同法上は「代理妊娠」とされる)の要件には以下が含まれます。

①人道目的であること

②代理出産の依頼者及び代理妊娠者の任意性

③契約書の作成

④管轄医療機関の生殖支援技術を用いても依頼者が妊娠、出産できないことの証明

⑤依頼者に共通の子がいないこと

⑥依頼者が医療、法律、心理に関するカウンセリングを受けたこと

⑦代理妊娠者となる者が依頼した夫婦どちらか一方の親戚であること

⑧代理妊娠者となる者に出産経験があること

⑨代理妊娠者となる者が過去に代理出産をしたことがないこと

⑩代理妊娠者となる者が妊娠適正年齢であること

⑪管轄医療機関の代理妊娠能力の証明を受けていること

⑫代理妊娠者となる者に配偶者がいる場合、当該配偶者の書面での同意

⑬代理妊娠者となる者が医療、法律、心理に関するカウンセリングを受けたこと

⑭生殖支援技術に関する法律の規定に反しないこと

⑮政府が定める詳細規定に反しないこと、等

これら規定からは代理出産に関する様々な問題に対処する趣旨が読み取れるのではないでしょうか。

国として「答え」を出すのは難しいかもしれません。またその「答え」が正解ではないかもしれません。

しかし、少なくとも議論の先延ばしは非難されるべきではないでしょうか。

そういった点でベトナム政府は勇気ある判断をしたと思う次第です。


弊社ではベトナム法に精通した日本人弁護士及びベトナム人弁護士が在籍し、お客様に包括的なリーガルサービスを提供しています。


ベトナム進出にご興味がある場合、是非弊社までご連絡ください。

Japan
Vietnam