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【ブログ】ベトナム電力事情 停電について

皆様、こんにちは。9月25日よりインターンとしてビジネスマッチング部に配属されました、お酒とオン…ガク(音楽)が大好きな宮本 友紀也と申します。

ベトナムに来るのは今回が7回目ですが、こちらに来るたびに新しい発見があり、毎日寝るのも惜しいくらい刺激的な日々を送らせて頂いております。

さて、私の第一回目のブログはベトナムの「停電」についてご紹介したいと思います。

ベトナム電力事情

近年、東南アジアの中でも経済発展が著しいベトナムですが、社会インフラに関してはまだまだ整っていないと言うのが正直なところではないでしょうか。

実際、私がインターンとしてこちら(ホーチミン)に着いてから1週間の内に数回の停電を経験しました。人口が約900万人、ベトナム随一の大都会でさえ停電は珍しく無いようです。

ベトナムはメコン川をはじめ、極めて豊富な水資源を有する国であり、水力発電の割合が全体の総発電量の約3割強(34.2%)を占め、火力発電(34.4%)についで多い発電方法となっています。

しかし水力発電は降水量に大きく左右され、雨季と乾季があるベトナムにおいては季節によって発電量に大きなが生じています。

降水量の最も多い5月から10月の平均水力発電量は5,584GWhで降水量の少ない11月から4月の約1.5倍となり、発電量にかなりの開きがあることが分かります。

また年間の1顧客あたりの停電回数は12.85回で停電時間は約2110分(35時間)あります。ちなみに日本の1顧客あたりの年間停電回数は0.13回で年間停電時間は約20分です。

この数値を見てもベトナムがどれほど停電の多い国か想像がつくのではないでしょうか。

自家用発電機の普及

このように停電の多いベトナムですが、企業にとって停電は業務を妨げる邪魔者以外何者でもありません。大都市、商業都市のオフィスビルの中にはほとんど自家用発電機が備え付けられており、停電が起きても予備電源として電気が使用できるようになっています。

また製造業にとって停電は死活問題。工業団地内でもほとんどの企業が大型の発電機を備え付けているようです。現在市場に流通している発電機は種類も値段も様々です。家庭や小規模店舗用の発電機もあり、ホンダ製の発電機は100,000,000ドン前後(約5万円)でよく売れていると言います。

日本ではお祭りの屋台くらいでしか自家用発電機を目にする事がありませんが、こちらでは日常的に目にすることが多く、意外と発電機ビジネスは成功するのではないかと感じています。

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この写真はホーチミンの中心地にあるNguyen  Hue通りにいきなり現れた巨大発電機?です。電線が切れてビルに電気が供給できなくなったのか何なのか。完全に道を塞いでいます...。

まとめ

ベトナムも以前と比べて停電する回数はだいぶ減ってきているようですが、まだまだ多いようです。日本では停電する事がほとんど無く、電気がある生活が当たり前になってきました。

当たり前だったことが当たり前でなくなった時、人は不便さを感じます。同時に当たり前だったことに有り難さを感じます。

私は海外が好きでよく海外に行くのですが、その一番の理由は日本を客観的に見ることが出来るからです。「停電」もその例で、電気がある生活が当たり前でないことを気付かせてくれました。日本から一歩足を踏み出せば見えてくるものがある。皆様も是非、世界に足を踏み出してみて下さい。

今回はこの辺で、失礼させて頂きます。最後までお読み頂きありがとうございました。



《参考資料》

JETRO ベトナム電力調査資料

ベトナムまとめサイト

HOTONAM

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