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【AGS法務部ニュース】日系企業で働くベトナム人労働者の賃金はシンガポール人労働者の1/10



lao dong viet nam ベトナムにおける日系企業の経営活動状況について日本貿易振興機構(以下、JETRO)は労働賃金に関する調査を実施した。その中で、日系企業で働くベトナム人労働者の賃金は他の国の労働者と比べてかなり低い水準にあることがわかった。

JETROの調査結果によると、2014年、ベトナムにおける日系の製造業で働くワーカーの平均賃金は年あたり2,989ドルであり、6,400万ドン(約36万円)に相当する。日系の製造業で働くベトナム人のエンジニアの賃金はワーカーより高く、約1.24億ドン(~69万円)である。

日系の製造業で働くベトナム人のマネジャーの賃金は約2.88億ドン(~160万円)である。それに対して、日系の非製造業で働くベトナム人のマネジャーの賃金は約3.94億ドン(~219万円)である。

国名 製造業 製造業
ワーカー エンジニア マネジャー スタッフ マネジャー
シンガポール 26.285 48.435 69.548 39.119 72.640
中国 8.204 13.045 22.921 15.411 35.786
マレーシア 7.630 15.641 29.499 14.439 30.829
タイ 7.120 12.444 25.143 11.049 26.109
インドネシア 4.481 7.215 16.468 7.263 19.213
フィリピン 4.012 6.611 15.807 7.678 19.742
インド 3.618 8.693 20.123 8.615 23.513
ベトナム 2.989 5.800 13.499 7.848 18.452
ミャンマー 2.062 4.700 12.312 5.178 13.776
カンボジア 1.887 3.996 9.054 5.599 13.811
ラオス 1.718 2.615 12.153 4.802 17.422
アジア11か国における日系企業の1年あたり労働賃金
単位: USD
データ: JETRO
JETROの評価によると、ベトナムにおける日系企業の労働賃金はかなり低い水準にある。製造業では、ベトナム人のワーカーやエンジニアの賃金は、中国人・タイ人・マレーシア人と比べて50%  以下である。しかし、日系企業で働くベトナム人のワーカーの賃金は2010年と比べて63%増加した。ここ4年間でこの増加率はエンジニアとマネジャーの賃金増加率(19.6%~32%)と比べてかなり高くなっている。

2014年、ベトナムにおける日系企業の賃金コストは9.9% 増加したが、2013年の増加率(12.1%)と比べて低い。同時に、アジアの他の国における日系企業の賃金コストの増加率はさらに大きく増加している。例えば、インドネシアは14.2% 、ミャンマーは12.4%となっている。

JETROの調査結果から見ると、ベトナムにおける日系企業の賃金コストは総生産コストの24.6%を占めている。残りは原材料コストが58%、その他コストが17.4%である。

JETROの報告によると、労働賃金の低い15か国を調査した結果、ベトナムは第4位と評価された。ベトナムの経済状況を考慮した結果、ベトナムにおける日系企業の66.1%は経営活動を拡大する予定。この比率は他の国と比べて高い。例えば、中国では46.5%、マレーシアでは46.2%であった。

上記のデータはJETROが調査した結果であり、日系企業の経営・生産活動の状況報告書に記載されている。2014年の調査は20か国における日系企業10,078社を調査した結果であり、ベトナムでは720社を調査し、そのうち、458社から有効回答を得た。

(kinhdoanh.vnexpress.net2015年2月13日)

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