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ベトナム金融事情【銀行概要】

皆様こんちには、AGSビジネスマッチング部の織田です。

現在、ベトナム南部のホーチミンでは、雨季と乾期の変わり目の時期であり、毎日朝、 昼、夕には豪雨が発生しています。

日本においても、台風発生のニュースをよく耳にしますので、接近の際は十分に留意してください。

さて、今回も前回に続きベトナム金融事情、銀行全般について紹介していきたいと思います。

ベトナムで商売を始める際には、先ず取引銀行を選ばなくてはなりません。

法人口座を開設する場合、資本金口座と経常口座に大別されますが、今回は経常口座を軸に話していきます。資本金口座については次回触れてたいと思います。

経常口座は、主に日系銀行、外資系銀行、ベトナム系銀行の3種類から選択することになりますが、それぞれのメリットとデメリットは以下の様になります。

日系銀行 外資系銀行 ベトナム系銀行
メリット 日本語対応可能 英語の通用度が高い 支店・ATMが多い
手数料が安い
デメリット 日本で取引実績がない場合は口座開設は難しい
手数料が高い
手数料が高い

英語での対応が中心
ベトナム語対応が中心


経常口座については複数開設が可能ですが、管理面、ネットバンキング利用の有無、従業員の給与口座によって振込手数料が異なる等の理由から、一行に集約するパターンが多いです。

また、一般的に支店数の多さや手数料の安さから、ベトナム系銀行を選択する企業が多いようです。

ベトナム系銀行は資本構成により、国有商業銀行、民間商業銀行、外国銀行現地法人に大別されます。
  • 国有商業銀行
ベトナムの中央銀行であり、金融監督機関であるベトナム国家銀行が主要株主となっている政府系の銀行。平成29年3月末時点で7行存在します。
  • 民間商業銀行
民間銀行と合弁銀行(国有商業銀行と外国資本による合弁銀行)の総称、現在 28 行存在します。
  • 外国銀行現地法人
2006 年から外資 100%による銀行の現地法人および支店の設立が認められるようになりましたが、資本金の規制あり。現在8行存在します。

ベトナムの銀行はトータルで約50行ありますが、地場で有力な4つの銀行についてまとめてみました。
銀行名 ベトコンバンク ヴェティンバンク エクシムバンク ベトナム投資開発銀行
銀行名(英語) Vietcombank Vietinbank EXIMBank  BIDV
設立 1963年 1988年 1989年 1957年
日本からの
出資・提携
みずほ銀行 三菱UFJ銀行 三井住友銀行 三井住友信託銀行
備考 2017年度消費者信用度ランキング1位。
ベトナム人からの信頼が厚い。
日本の銀行との提携に積極的。
同行副頭取はみずほ銀行出向者。
各支店に英語話者が常駐している。
世界的にブランド力が高い。
日本人駐在向けサービスを取扱っており、日本語対応可能支店あり。
日本語コールセンターあり。
輸出入業務を得意とする民間銀行。メガバンクの中で提携時期が一番早い(2007年)、

その他は2011年以降。
ハノイ・ホーチミンにジャパンデスクあり、主に法人向けサービスを扱っている。

日本語版のHPあり

ラオスやカンボジアにも海外拠点あり。


hinh 1                    hinh 2
ベトコンバンク                            ヴェティンバンク

hinh 3                    hinh 4
ベトナム投資開発銀行                   エクシムバンク

(出所:筆者撮影)

地場有力銀行では日系メガバンクとの提携や出資関係から、日本人対応へのサポート体制がありますし、日本の地方銀行からも駐在事務所設立や、ベトナムの銀行と提携し日系法人向けにジャパンデスクを開設しているところもあります。

直近では、池田泉州銀行(大阪府)がホーチミンに駐在事務所を設立しましたし、大垣共立銀行(岐阜県)はハノイにコンサルティング会社を設立しています。

また、自治体によっては地場企業に対して海外進出サポートを行っていますので、進出を検討している企業様は、一度お話しを聞いてみると良いかもしれませんね。

次回は法人口座や資金調達についてお話していきたいと思います。

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