2021 年 1 月 1 日より労働法 No.45/2019/QH14 が施行されています。 労働法第 21 条は労働契約に関する条文であり、第 5 項には「労働傷病兵社会問題省大臣は、本条第 1 項、第 2 項および第 3項の詳細を定める」と規定されています。 労働傷病兵社会問題省大臣は同条項に基づき詳細なガイドラインを規定する通達草案(「本草案」 )を公布しました。
本草案の主な内容は以下の通りです。
なお、通達が正式に公布された際には、本草案と内容が異なる可能性があり、以下は確定的な情報ではないため留意ください。
1. 労働契約の主な内容(第 3 条)
1.1.使用者側の情報：
a) 使用者の名称： 労働者を雇用し使用する企業、機関、組織、合作社、世帯の場合、 企業登録証明書、合作社登録証明書、 ま たは投資証明書若しくは機関、組織設立決定書における名称、 労働者を雇用し使用する 個人の場合、 発行された公民証明書・ 人民証明書ま たはパスポートの番号に基づく使用者の名称。
b) 使用者の所在地： 労働者を雇用し使用する企業、機関、組織、合作社、世帯、個人の企業登録証明書、合作社登録証明書、 ま たは投資証明書若しくは法令上の機関、組織設立決定書における 所在地。 電話番号、メール(ある場合)。
c) 使用者側で労働契約を締結する者の氏名、職位： 労働法第 18 条 3 項の規定に基づき 使用者側で労働契約を締結する者の労働者を雇用し使用する企業、組織、合作社、世帯における氏名、 職位。
1.2.労働者側の情報：
労働法第 18 条 4 項に基づく 労働者側で労働契約を締結する者の氏名、生年月日、性別、居住地、 電話番号、メール(ある場合)、 権限を有する機関より発行された公民証明書・ 人民証明書またはパスポートの番号。 外国人労働者のの権限を有する機関より発行された労働許可証の番号。 満 15 歳未満の者の法定代理人の氏名、居住地、公民証明書・人民証明書ま たはパスポートの番号、電話番号、電子メール(ある場合)。
1.3. 業務および勤務地：
a) 業務：労働者が実施すべき業務
b) 勤務地：合意した仕事を行う労働者の勤務の範囲およ び場所、勤務地が複数の場合は主な勤務地。
1.4.労働契約の期間：
実労働時間(月数ま たは日数)、労働契約開始およ び終了時期(有期労働契約の場合)、労働契約開始時期(無期労働契約の場合)。
1.5.業務、賃金等：
a) 業務または職位に基づく賃金額： 労働法第 93 条に基づき使用者により 作成された賃金等級、賃金表における賃金額。
b) 手当：賃金等級、賃金表の業務ま たは職位に基づく賃金額に不足する 労働者に対する インセンティブ、生活条件、業務の労働条件、複雑性に関する 要素を補う ために両者が合意した金額、金額の名。
c) その他の補助： 賃金額、手当以外の両者が合意し、 労働契約における業務ま たは職位の履行に関連する 金額。
d) 賃金支払いの形式は労働法第 96 条に基づき両者より決定される。
e) 賃金支払いの期限は労働法第 97 条に基づき両者より決定される。
1.6.昇格・昇給制度：
昇格・昇給後の条件、 時間、賃金額に関する両者の合意又は集団労働協約若しくは使用者の規定による。
1.7.労働時間、休憩時間：
日・週当たり労働時間。 労働シフト 。 労働日、労働週、労働シフトの開始時点、終了時点。 週における労働日数、労働時間における休憩の時間、開始時点、終了時点。 週休に関する両者の合意・集団労働協約または使用者の規則、規定による。
1.8.労働者のための労働保持具：
両者の合意、 または集団労働協約若しくは使用者の規定及び労働の安全・衛生に関する法令に基づく 労働保持具。
1.9. 社会保険：
労働、 社会保険、健康保険及び失業保険に関する法令の規定による 。
1.10. 職業の水準・技能の訓練、養成、向上：
職業の水準・技能の訓練、養成、向上にかかる経費およ び時間の保障に対する使用者および労働者の権利と 義務。
2. 営業上の秘密又は技術上の秘密の保持に関する合意(第 4 条)
2.1. 労働者が知的財産法の定める 営業上の秘密ま たは技術上の秘密の保持の条件を満たす営業上の秘密ま たは技術上の秘密に直接関わる業務に従事する場合、 使用者およ び労働者は、 営業上の秘密ま たは技術上の秘密の保持の内容、期間、 使用者の義務およ び権利、 違反した場合の補償について労働契約以外の書面による 合意を締結する ま たは労働契約における条項に記載することができ る 。
2.2. 合意の主な内容：
a) 保持する必要がある営業上の秘密、 技術上の秘密の情報、 リスト
b) 営業上の秘密、 技術上の秘密の使用範囲
c) 秘密の保持形式
d) 労働者、使用者の権利及び義務
e) 営業上の秘密ま たは技術上の秘密の保持に関する合意に違反した行為に対する処分形式、賠償金額：両者の合意又は就業規則、法令の規定に基づき実施される 。
2.3. 営業上の秘密または技術上の秘密の保持期間：
秘密を保持する期間(年数、月数又は日数)、秘密保持を履行すること の開始時点および終了時点。 両者が労働契約期間外の営業上の秘密ま たは技術上の秘密の保持期間について合意する場合、労働契約以外の書面による合意を作成しなければならない。
2.4. 合意に違反した場合の賠償：
労働者の営業上の秘密ま たは技術上の秘密の保持に関する合意に違反した行為を発見した場合、使用者は、該当労働者に対し両者の合意に基づく賠償を要求する権利を有する。 労働契約期間中に違反行為を発見した場合、賠償は、 労働法第 130 条 2 項及びそのガイドライン文書に規定される賠償処分の手続き 、 手順に基づき実施される ものとする。 労働契約を終了した後、違反行為を発見した場合、賠償は、知的財産法の規定に基づき実施されるものとする。
2.5. 国家機密リストに該当する ま たは国家機密に関連する 営業上の秘密ま たは技術上の秘密の場合、合意の内容、 営業上の秘密ま たは技術上の秘密の保持期間およ び違反した場合の補償は、国家秘密の保持に関する法令に基づき 実施されるものとする 。
3. 農業・林業・漁業・塩業の分野における 自然災害・火災・天候の影響を受ける 業務に従事する 労働者に対する労働契約の内容(第 5 条)
- 対象業務：
栽培生産。 飼育生産、 林業生産。 水産の開拓、養殖。 塩の開拓等の活動。
- 自然災害・火災・天候の影響を受ける 労働契約を履行する場合の解決方法
・ 労働契約と異なる業務への労働者の異動
・ 賃金：賃金額、 賃金支払、 期限、 休業賃金
・ 労働時間、休憩時間：
・ 両者の責任
以上
