2015年1月中旬から、ベトナム通貨ドンの対米ドル(VND/USD)為替レートがかなり安定しており、上限規定より低い。 詳細については、1月7日から中央銀行がベトナム通貨ドンの対米ドル為替レートを1%切り下げた後、この為替レートは21,360~21,380ドン/ドルで安定し、中央銀行の上限規定為替レート21,672ドン/ドルよりかなり低い。
ベトナム市場の展望について、香港上海銀行(HSBC)の2015年2月上旬の報告によると、中央銀行は2015年1月27日に中央銀行のWEBに「国家が通貨の安定を優先し、今年はVND/USD為替レートを最大2%しか切り下げない」と通知した。1月7日中央銀行はベトナム通貨ドンの対米ドル価値を引き下げるために、VND/USD為替レートを1%切り下げたが、2014年12月から、ベトナム通貨ドンの対米ドル価値が増加しつつある。それに対して、通貨ユーロおよび人民元(CNY)などの対米ドル価値が減少しつつある。
そのため、ベトナム通貨ドンの価値がどんどん増加する場合、ベトナムの輸出活動の競争力がなくなるのでしょうか。HSBCの研究部によると、中国およびアセアンの国の通貨価値を切り下げる場合しか、ベトナムの輸出に大きな影響を与えない。
ベトナムの輸出商品はアメリカ、欧州、および日本のものとは違うので、欧州ユーロおよび日本円の価値を切り下げてもベトナムの輸出競争力に影響を与えない。それに対して、世界では中国が安い賃金の労働者を利用して商品を生産し、輸出する大きな国である。ベトナムも労働賃金が安いというメリットがあり、そして、ベトナムの輸出商品は中国のものとかなり同等するため、中国の人民元の価値を切り下げたら、ベトナムの輸出競争力に大きいな影響を与えるのである。
このように、中国の人民元の価値が切り下げられることはベトナムの輸出状況に対して一番大きな課題である。
以前、スタンダードチャータード(Standard Chartered)銀行の専門家によると、現在、ベトナムはベトナム通貨ドンを切り下げる圧力がないが、アセアンの国がそれぞれ国の通貨を切り下げる場合、ベトナムドンも切り下げられる可能性があるという。
(www.thuongmai.vn2015年2月5日)