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【AGS法務部ニュース】TPPがベトナムのストライキ減少のカギ

ベトナムがTPPに参画をする事で、社会問題となっている非合法なストライキの件数が大幅に減少するのではないか、と専門家は予想している。

労働組合で責任者を務めるVũ Quang Thọ氏は「ストライキの件数は今後も増加していく可能性は十分にあるが、それは合法的なストライキであり、非合法なストライキは減少していくだろう。」といった見解を述べている。

ベトナムでは1994年から実に5,500回にも及ぶストライキが敢行されてきたが、その大半が非合法な労働組合によるものだ。

その主な理由として、ベトナムでは政府から公認されている労働組合はVGCLの1つのみと非常に少なく、大多数の労働者の意思を汲み取れずにいるからだという。

VGCLは労働者の代表として、労働者の法的権利と利益を確保することが義務付けられてはいるが、Vũ Quang Thọ氏いわく「組織のメンバーだけが利益を享受するよう活動しか行っていない」組織のようだ。

その結果、現在はVGCLの管轄外にも労働組合が乱立し、ストライキを起こすようになったという。

ベトナムがTPPに加盟をすれば、国際基準の法的整備を行わざる得なくなるため、労働環境も改善され、非合法な労働組合が減少していくのではないか、というのが同氏の見解だ。

一方、VASSの会長を務めるNguyễn Quang Thuấn氏は「TPPを含む自由貿易協定の批准はベトナムにとって大きなチャンスであるが、その一方で大きな課題でもある」と発言している。

今までのように、規制の定義があいまいにも関わらず、厳粛に企業や労働者が処罰されることも十分に考えられるため、国内の投資環境や社会的秩序に悪影響を与える可能性があるとしている。

両氏の共通見解として、今後の政府がとるべき方針は2つある。

まず1つ目は「明確で、かつ強制力のある規制を打ち出すこと」である。

そして2つ目は「VGCL以外の独立した労働組合を設立する事」である。

TPP加盟にあたり、この2つをいかにクリアするかが今後の政府の課題となるだろう。

日付:2016年8月29日 (http://vietnamnews.vn/society/301765/tpp-will-protect-vn-workers-rights-experts.html#RPQjEklDDg83RRqY.97)

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