世界有数の人事コンサルティング会社であるマーサー社(Mercer)と地場のタレントネット社(Talentnet)による2019年の平均給与額の調査によると、外資企業の平均給与額は地場企業の平均給与額を26％上回ると予測されている。職位別にみると、管理職：33％、専門職：25％、従業員：14％となっている。本調査は、技術、消費財、医薬品、化学品、製造などの16 業種605社を対象としており、 ベトナム人労働者34万2000人以上から集計されております。本調査結果により、外資企業が上級管理職の業務貢献度に応じ、高報酬を支給するケースが多い為、格差は主に管理職レベルで拡大する傾向がある。
2019年の地場企業の予想昇給率(8.9％)を見ると、外資企業の昇給率(8.5%)より高い水準となっております。Talentnet社グエン・ティ・クイン・フン氏によると、どちらの昇給率も2019年のベトナムのGDP成長率およびインフレ率を上回る水準であるとコメントしている。
また、上記の賞与率の調査でも、地場企業が外資企業の賞与率を上回る結果となっている。
2019年給与調査により判明した顕著な結果
本調査により、外国語大学を卒業した従業員は、その他の分野の大学を卒業した従業員より給与を34%以上多く支給されていることが明らかとなった。また、ハイテク(10.2％)、化学(9％)、商業(8.6％)の3つの事業分野での昇給率が最も高いことが判明した。また、教育(13.8％)、小売(14.8％)、物流(15.4％)の3つの事業分野での賞与率が最も高いことが判明した。尚、従業員が退職を決意する理由として最も多かったのが、キャリアパスや賞与の欠如(53％)と最も多く、以下、給与額への不満(50%)、人間関係(23%)と続いた。
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