日本の教育・子ども関連企業 6 社による製作委員会が出資する、日本式の教育とエンターテインメントを取り入れたオンライン配信番組「BIBABIBO」が、国際児童の日にあたる 6 月 1 日(土)にリリースされる。
Q.ベトナムで有料のインターネット番組の配信事業を行うためには、ベトナム国内に拠点を設立する必要がありますか？
A.有料のインターネット番組配信は、ベトナム及び外国のチャンネルの放送する電気通信事業として、その事業者はライセンスを取得する必要があります(政令 06/2016/ND-CP 第 10 条 2 項 c)。このライセンスの取得条件の1つとして、ベトナム企業、首相に承認された方針のある外国投資企業であることがあるため(同政令第 12 条1 項 a)、ベトナム国内での法人設立が必要となります。
Q.配信内容に関する制限はありますか？
A.広く市民、組織の報道の自由、言論の自由、報道活動等を規定する報道法 103/2016/QH13 によると、放送番組及びテレビ番組は認識可能な開始及び終了の識別を伴う、ある特定期間内の新聞及び写真新聞の集積であり、これらの放送番組、テレビ番組を含めた報道製品がラジオチャンネル、テレビチャンネルとなりま
す(第 3 条 10 項・11 項)。インターネット配信の対象となるプログラムもこの対象になると考えられています。
そして、同法第 9 条において以下のような行為が禁止されています。
・ 以下の内容を含むベトナム社会主義共和国に対する情報の掲載及び公表
(a) 人民政府を歪曲、中傷、否定するもの
(b) 改ざん及び人々の間に混乱を生じさせるもの
(c) 心理戦を生じさせるもの
・ 以下の内容を含む情報の掲載及び公表
(a) 人民階級、人民政府、人民軍、政治組織、政治社会組織の間に分裂を生じさせるもの
(b) 憎悪、差別、分裂、民族的分離主義、ベトナムの民族コミュニティの平等権を侵害するもの
・ ベトナム社会主義共和国の独立、主権、領土の保全に反する戦争を扇動する情報の掲載及び公表
・ 歴史の歪曲、革命的成果の否定、国民及び国民的英雄の侵害
・ 国家機密に含まれる情報、法令に規定される個人のプライバシー・秘密情報の開示
・ 悪習慣、盲信を主張する情報の提供、社会を混乱させる迷信に関する情報の提供、秩序、社会安全及び健康に悪影響を与える情報の提供
・ 誤った情報の提供、組織、機関の権威、個人の名誉及び信頼を害する情報の提供
・ 子供の正常な身体的及び精神的発育に影響を与える情報の提供
Q.その他に番組配信にあたって留意すべき事項はありますか？
A.番組内容が当地の知的財産法令に基づき保護されている知的財産権を侵害しないよう留意する必要があります。
ベトナムには知的財産法(50/2005/QH11)及び同法の改正法(36/2009/QH12)が制定されており、大きく分けて、①著作権及び著作隣接権、②工業所有権、③植物品種権が保護対象とされています。
ジャーナリズム、音楽、映画、写真等その表現の態様又は形態の如何を問わず、文学的、美術的及び科学的分野において創出された各制作物は著作物となり、著作物の種類によって異なる期間保護されます(映画、写真等の著作物は公表から 75 年間。その他の種類の著作物は著作者の死亡の年から 50 年間)。
番組で使用する音楽、写真等に関して著作者の許可なく公表、流布させることや、著作者の名称を詐称すること、著作者の許可なく複製を作成し、公衆に配布することなどの行為は著作権の侵害行為となります。
Q.配信内容が上記の制限に違反した場合にはどのような罰則がありますか？
A.報道法上の禁止行為とされている内容の情報の掲載及び公表をすることに関しては、政令 159/2013/NDCP において罰則が規定されています。重大な影響を及ぼした誤った情報の提供行為、暴力、わいせつ行為、道楽を助長させる情報の提供行為、国益を損ない又は民族内に不一致を生じさせうる情報の提供行為等に対しては罰金が課される可能性があります(同 8 条)。
次に著作権を侵害する行為に対しては、民事救済として侵害行為の終了、強制謝罪等(知的財産法第 202条)、行政罰としての警告、罰金(同法第 211 条)、刑事罰として著作物を許可なく複製し、大衆し配布し、もって著作権、関連の権利を侵害し5,000 万 VND 以上 3 億 VND 未満の不正利益を得るか、著作権、関連の権利の所有者に一定額の損害を引き起こし、違反した商品の価格が 1 億 VND 以上 5 億 VND 未満である場合における 5,000 万 VND 以上 3 億 VND 以下の罰金又は 3 年以下の非拘束矯正(刑法第 225 条 1 項)が課される可能性があります。
以上
